これは僕が小学校の低学年 (1 年生か 2 年生) だった頃の話です。
夏休みのある日、僕はラジオ体操に行くために通学路をひとりで歩いていました。時刻は朝の 6 時過ぎだったと思います。とても天気のいい日でした。
僕の家は山のふもとにあって、まわりには田んぼや畑がたくさんあります。その中を通る、車 1 台がぎりぎり通れるほどの広さの道を僕は歩いていました。
しばらく歩いたところにたまねぎ小屋があって、その近くを通ったときに、ワサワサッ!という音が聞こえました。草の上を何かが走ったような音でした。
音がしたほうを見てみると、猫と何か別の動物がケンカをしていました。と言うよりは、猫のほうが一方的に怒っているという感じでした。もう一方の動物はとても落ち着いているように見えました。
僕はその動物をパッと見た瞬間には、それが何であるかわかりませんでした。あまり見慣れない外見の動物だったのです。けっこう大きな体 (体長 1 m ぐらい?) で、細長い頭をしていて、足もけっこう長くて、頭の部分以外は毛がフサフサしていました。
珍しい動物だったのでもっと長く見ていたかったのですが、ラジオ体操に遅れるわけにはいかないので、僕はその場を離れてまた歩き始めました。
学校までの残りの道中でも、頭の中はさっきの動物のことでいっぱいでした。「頭が細長くて、毛がフサフサ...どっかで見たことあるなぁ。。。」しばらく考えた末、ついに思い出しました。「そっか!アリクイや♪へぇ〜、こんなとこにいてるんやぁ〜(^ー^)♪」そのとき僕は、あの動物がアリクイであると確信していました。
家に帰ったあと、そのことを家族に話しました。すると、家族はみんな笑いながら完全に否定しました。アリクイが日本にいるはずがない、たぶん何かの見間違いだろうと。
ショックでした。僕はその当時、アリクイの生息域など知りませんでした。だから、家の近所にアリクイがいても、それを素直に受け入れてしまっていました。
でも僕が見たのは間違いなくアリクイでした。あんな特異な形をした動物なんて他にいます?イノシシやタヌキやイタチぐらいなら、あの頃の僕でも見分けがついたはずです。
この話はこれまであまり他人には話さなかったのですが、この間、試しに大学の研究室のメンバーに話してみました。
そのとき、研究室のメンバーのひとりが、「僕は UFO を見たことがある」という話をしてくれていました。UFO とか宇宙人の存在っていうのは賛否が分かれますよね。でも、だいたいみんな実在したらいいなぁという願望を抱いているので、どちらかというと肯定的な意見を言うことが多いです。そのほうが夢がありますもんね。
で、僕はそれに対抗してアリクイの話をしたわけですよ 無謀にも。もちろんみんなの反応は否定的でした。日本にアリクイがいるわけないだろって。たぶんアリクイの格好をした犬か何かじゃないの?って。しかも、いたところでべつに夢もないしね。
やっぱりこの話は信じてもらえるものではありません。それは僕もわかっています。でも僕はあれがアリクイだったと信じています。僕はあまり頑固な性格ではありませんが、これだけは譲れません。もうネタとして言い続けます(ノ∀`*)
ちなみに、僕が見たのは、コアリクイでもヒメアリクイでもフクロアリクイでもなく、オオアリクイです。そこは大事です。
この話のいちばん悔しいところは、「UFO を見た!」という話は世間から受け入れられやすいのに、「アリクイを見た!」という話はなかなか受け入れられないという点です。UFO は実在するかどうかすらわかっていませんが、アリクイは実在します。南米とかに行けば会えます。日本でも動物園に行けば会えます。なのに信じてもらえないんですよ。
もしこの世にタイムマシンがあったら、僕は真っ先にアリクイに出会ったあの日にタイムスリップします。